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こんなお悩みを解決します。
電卓といえば、カシオとシャープが人気ですが、どちらを選べばいいのか。
それぞれの特徴とおすすめの電卓を紹介していきます。
本記事では、
記事の内容
について解説しています。
カシオとシャープの違い
電卓の2大人気メーカーは、カシオとシャープになると思います。
2社の電卓を比較すると、基本的なところに大きな違いはないですが、ボタンの配列や機能面で多少の違いがあります。
慣れてしまえばどちらでも問題ないですが、購入の前にそれぞれの特徴を理解しておくと電卓選びの参考になると思います。
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違い① ボタン配列
1つ目の大きな違いは、ボタン配列です。
一番大きな違いは、クリアボタン(ACやC)がテンキー(数字のボタン)の近くにあるか、遠くにあるかです。
カシオ | シャープ |
カシオの場合
カシオの電卓は、クリアボタンがテンキーのすぐ横にあります。
また、数字キーの配列が独特で、0が数字のまとまりから少しずれた位置にあります。
よく使うボタンが一箇所にまとまっているため、少ない手の動きで使える反面、打ち間違えで計算結果や計算過程を消してしまうリスクがあります。
シャープの場合
シャープの電卓は、クリアボタンがテンキーから離れたところにあります。
ゼロを押したつもりが、クリアボタンを押してしまい、計算結果が消えてしまうという可能性は低くなる一方で、クリアボタンがテンキーから離れているため、指を動かす範囲が広くなります。
また、数字の配列は、よくある並びで、キーボードのテンキーとも同じような配列になっています。
ボタン配列のまとめ
カシオとシャープの電卓の特徴、メリット・デメリットをまとめておきます。
※横にスクロールできます。
違い② 定数計算(連続計算)
2つ目の大きな違いは、定数計算のやり方です。
定数計算は、ある数字に対して、同じ四則演算(+−×÷)を連続して行うことができる機能で、「100に10を繰り返しかける」、「100に10をかけた結果を確認し、次に20をかけた結果を確認…」といった使い方ができます。
簿記においては、例えば、前者は減価償却計算や割引計算、複利計算で役に立ったり、後者は工業簿記で総原価を各製品に配賦(分配)する場合等で役立ちます。
これだけだと、よくわからないと思いますので、違いと使い方を例題を用いて解説します。
総原価1,000,000円を商品A250個、商品B150個、商品C100個に配賦する場合の、それぞれの原価はいくらか。
普通に計算した場合
電卓の機能を使わずに、普通に計算する場合は、以下のように計算することになると思います。
例題①の電卓操作(同じ数字をかける)
10,000 × 1.05 × 1.05 × 1.05 = 11,576円
答え. 11,576円
例題②の電卓操作(同じ数字にかける)
250 + 150 + 100 = 500個
1,000,000 ÷ 500 = 2,000円/個
A:2,000 × 250 = 500,000円
B:2,000 × 150 = 300,000円
C:2,000 × 100 = 200,000円
答え. A:500,000円、B:300,000円、C:200,000円
定数計算の機能を使って計算すると、毎回同じ入力が必要となる部分を省略して計算することができます。
例題①の場合は「× 1.05」、例題②の場合は 「2,000 ×」の入力が省略できます。
3回くらいなら大して時間はかからず、入力間違いも起きないかもしれませんが、10回や20回の連続した計算になると、何回計算したかわからなくなる、途中で入力を間違える、時間がかかる、ということになるかもしれません。
そのため、簿記等を受験する場合には、定数計算の使い方は、覚えておくといいと思います。
カシオの電卓で定数計算をする場合
カシオの電卓で定数計算をする場合は、計算において共通となる数字を先に入力してから加減算等の記号を2回押すことで、数字と加減算等の記号を記憶させることができます。
例題①の場合は、「1.05 ×」を記憶させたいため、 1.05を入力して、×を2回押すことで「1.05 ×」の入力を省略して計算ができるようになります。
答えを求めるまでの入力は、
となり、11,576を求めることができます。
計算過程は、「=」を1回押すと10,500が表示され、2回目で11,025、3回目で11,576となり、「=」を押すだけで × 1.05 の入力を省略して連続で計算ができます。
例題②の場合も同様で、「2,000 ×」を記憶させたいため、2,000を入力してから、×を2回押して、「2,000 ×」を記憶させます。
「2,000 ×」の入力が省略できるようになっているので、あとは、「250 =」、「150 =」、「100 =」でそれぞれの答えが計算できます。
答えを求めるまでの入力は以下のようになります。
250 + 150 + 100 = 500個
1,000,000 ÷ 500 = 2,000円/個
A:2,000 ×× 250 =
B: 150 =
C: 100 =
M+等(メモリ機能)を使うともう少し手数を減らせますが、今回は説明を省略しています。メモリ機能については、こちらの記事で解説していますので、こちらもどうぞ。
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カシオの電卓で定数計算をする場合は、計算において共通となる数字を先に入力してから加減算等の記号を2回押して、共通の数字を記憶させる。
シャープの電卓で定数計算をする場合
シャープの電卓で定数計算をする場合は、カシオと違い少しややこしいです。
加減算等の記号を1回押すだけで定数計算ができますが、たし算とひき算、わり算は、+−÷の後に入力した数字を自動的に記憶しており、かけ算だけは×の前に入力した数字を自動で記憶しています。
例題①の場合は「1.05 ×」を記憶させる必要がありますが、かけ算のため、まず1.05を入力して、×を1回押すことで「1.05 ×」が記憶され入力が省略できるようになります。
答えを求めるまでの入力は、
となり、11,576を求めることができます。
計算過程は、「=」を1回押すと10,500が表示され、2回目で11,025、3回目で11,576となり、「=」を押すだけで × 1.05 の入力を省略して連続で計算ができます。
②の場合も同様で、かけ算であり「2,000 ×」を記憶させたいため、2,000を入力してから、×を1回押して、「2,000 ×」を記憶させます。
「2,000 ×」の入力が省略できるようになっているので、あとは、「250 =」、「150 =」、「100 =」でそれぞれの答えが計算できます。
250 + 150 + 100 = 500個
1,000,000 ÷ 500 = 2,000円/個
A:2,000 × 250 =
B: 150 =
C: 100 =
かけ算は、記憶させたい数字を×の前に入力ですが、たし算とひき算、わり算の場合は、記憶したい数字を記号(+−÷)の後に入力します。
例えば、
例題③
1,000 ÷ 50 、2,000 ÷ 50、3,000 ÷ 50の答えは、それぞれいくつか?
という問題を例に説明します。
わり算の定数計算になりますので、÷の後に入力した数字を記憶します。
そのため、電卓操作例としては、
例題③の電卓操作
1,000 ÷ 50 =
2,000 =
3,000 =
となります。
ちなみに、カシオの電卓の場合は、「50 ÷÷ 1,000 =、2,000 =、3,000 =」となります。
まとめ
シャープの電卓で定数計算をする場合は、たし算、ひき算、わり算と、かけ算でルールが違う。
- たし算、ひき算、わり算は、+−÷のあとに入力された数字と加減算等の記号を自動的に記憶する。
- かけ算は、×の前に入力した数字と×を自動的に記憶する。
個人的結論
カシオとシャープの電卓の違いを解説しました。
どちらが使いやすいかは好みと慣れです。
個人的には、定数計算のルールが独特ですが、押し間違いで計算したものが全て消えるリスクを避けるためにシャープが好みです。
おすすめの電卓
ここからは、簿記、公認会計士試験、税理士試験におすすめの電卓をカシオとシャープからご紹介します。
カシオのおすすめ電卓
カシオのおすすめの電卓は、ND-26Sです。
簿記・公認会計士・税理士試験で使うカシオの電卓といえばこれ、というくらい多くの人が使っている電卓です。
日本電卓技能検定協会の推奨電卓でもあり、キーロールオーバー、サイレントキーなどの必要な機能は一通り揃っています。
資格の大原がTwitterでおすすめしており、カシオの電卓で資格試験対策をするのであれば、ND-26S一択です。
「オススメの電卓はありますか?」とご質問を頂いた際には、
多くの公認会計士の方々も使われているこちらをご紹介しています。CASIO ND-26S
プロ用実務電卓https://t.co/93lRbmYRNw『平成30年 公認会計士試験 受験案内』 電卓の使用基準(→ 23ページ)https://t.co/EOuYUcMyAW pic.twitter.com/AA9QUEhJn8
— 資格の大原 会計士 (@o_hara_kaikei) July 6, 2018
みんなが使っているため安心の性能ですが、唯一の欠点として、多くの人が使っていることが挙げられます。
他の人と違う電卓を使いたい方には不向きかもしれません。
シャープのおすすめ電卓
シャープのおすすめの電卓はEL-N942Xです。
EL-N942Xの最大の特徴は、1秒間に20回の入力が可能なこと。
手のひらサイズで、大型の滑り止めが付いており、ディスプレイは大型で傾斜と文句なしの仕様。
GTやメモリー機能、アンサーチェック、日数計算・税計算など、必要な機能が網羅されており、試験から実務まで幅広く対応できる電卓です。
実務電卓は1万円前後のものが多く、手を出しづらいですが、EL-N942Xは、控えめな値段設定で、簿記・会計の勉強を続けるか決め切れていない方でも買いやすいです。
同じ機能で抗菌仕様となった、EL-N942CXもおすすめです。
番外編
今ご紹介した電卓は、使いやすく値段も手頃で良い電卓であることは間違いないと思いますが、デメリットは、使っている人が多いこと。
他の人とは違うものを持ちたいという方には、お値段は高めですが、カシオのプレミアム電卓という選択肢もあります。
ボディはプラスチックではなく、アルミニウム合金を削り出して作られており、質感や見た目が美しく、スタイリッシュです。
キーを押したときの感触も、一般的なビジネス電卓とは違い、カタカタするかんじがなく、押し心地が非常に良いです。
色は黒とネイビーがあります。
高額な電卓ですが、ふるさと納税の返礼品にもなっていますので、寄附の上限額内におさまれば、実質2,000円で手に入れることもできます。
まとめ
カシオとシャープの電卓の違いと、おすすめの電卓ご紹介しました。
電卓選びの参考にしてもらえればありがたいです。
電卓を選ぶ際のポイントについてもまとめていますので、こちらもご覧ください。
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参考【簿記・会計士・税理士試験用】試験に持ち込めるおすすめの電卓3選
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